「求人広告の出し方が分からない」「無料と有料の違いは?」「有料広告で失敗したくない」
採用活動を始めようとしている人事担当者の方は、そんな不安や疑問を抱えていませんか?近年、求人媒体の種類は非常に多く、それぞれに特徴や料金体系が異なるため、自社に最適なものを選ぶのが難しいと感じているかもしれません。
この記事では、求人広告の種類や料金体系、媒体の選び方から、応募が集まる原稿作成のコツまでを解説します。採用活動の第一歩として、この記事をぜひお読みください。
目次
求人広告とは?採用活動の基本と主な種類
「求人広告」とは?
求人広告とは、企業が人材を募集する目的で、特定の媒体に掲載する広告のことです。採用活動における最初のステップであり、自社の仕事内容や魅力を求職者に伝え、応募してもらうための重要な手段となります。
求人広告の質が、採用の成否を左右すると言っても過言ではありません。
求人広告の主な種類
求人広告の媒体は、大きく分けて「Web媒体」と「紙媒体」の2種類があります。採用の成功には、自社の採用ターゲット(どのような人材を求めているか)に合わせて、最適な媒体を選ぶことが非常に重要です。
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Web媒体:現代の主流であり、求人サイト(ジョブキタ、アルキタ、Indeedなど)や、求人検索エンジン(求人ボックスなど)が含まれます。
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紙媒体:駅やスーパーなどに置かれているフリーペーパーの他、新聞の折込チラシなどがあります。特定の地域や年齢層に有効な場合があります。
人材紹介サービスとの違い
求人広告とよく似たサービスに「人材紹介」があります。この2つの主な違いは、「費用が発生するタイミング」と「企業側が行う業務の範囲」にあります。
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費用が発生するタイミング:求人広告は「先行投資型」で、掲載時点で費用が発生します。一方、人材紹介は「成果報酬型」で、採用が決定して初めて費用が発生します。
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業務の範囲:求人広告では、応募者対応や面接調整といった一連の業務を自社で行う必要があります。それに対し、人材紹介では、エージェントが候補者の選定や面接調整まで代行してくれるため、企業側の手間が大幅に削減できます。
求人広告の掲載にかかる料金体系
求人広告を検討する上で最も重要なのが、料金体系の理解です。これは採用コストに直結するため、しっかりと把握しておきましょう。
求人広告の主な料金体系は、以下の4つに分けられます。
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完全無料型
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一部無料型(オプション課金)
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先行投資型(掲載課金)
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成果報酬型
1. 完全無料型
掲載から採用まで、一切費用がかからない料金体系です。国(厚生労働省)が運営する総合的雇用サービス機関であるハローワーク(公共職業安定所)は、さまざまなサービスを無償で提供しています。
採用コストをゼロに抑えられるため、予算をかけずに募集を始めたい企業にとって、最初の選択肢となるでしょう。
2. 一部無料型(オプション課金)
基本となる掲載は無料ですが、追加の有料機能を利用する場合に費用が発生するタイプのサービスです。有料オプションの具体例としては、「求人を目立つ位置に表示させる」「応募者に個別にスカウトメールを送る」などがあります。
代表的なものとしては、Indeedや求人ボックスなどがあり、まずは無料で試してみて状況に応じて投資を判断できるため、低リスクで始められる点がメリットです。
3. 先行投資型(掲載課金)
広告を掲載する期間や場所に応じたプラン料金を、事前に支払う料金体系です。ジョブキタ、アルキタ、シゴトガイドといった求人サイトで主流となっています。安価なもので数万円台から掲載可能です。
応募数や採用の成否に関わらず費用が発生しますが、多くの求職者の目に触れやすいため、多くの応募を集めることが期待できます。
4. 成果報酬型
採用が決定した時点で初めて費用が発生します。採用できるまでコストが発生しないため、金銭的なリスクが低いのが最大のメリットです。費用は採用した人材の理論年収の30%~35%程度が目安とされており、一人あたりの採用単価は高くなる傾向にあります。
採用コストを確実にコントロールしたい場合に適しています。
無料求人広告と有料求人広告のメリット・デメリット
「無料と有料、どちらを選ぶべきか?」これは多くの採用担当者が抱える共通の悩みですよね。どちらが良い・悪いではなく、自社の状況に合わせた使い分けが重要です。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットを整理して比較します。
無料求人広告
●メリット
掲載用がかからないため、採用コストを大幅に抑えられます。予算が限られている場合や、急募ではないポジションで市場の反応を見たい場合に最適です。
●デメリット
掲載数が多いため、情報が埋もれやすく、なかなか求職者の目に留まらないことがあります。有料媒体に比べて応募者の意欲にばらつきがある可能性も考慮する必要があります。さらに、原稿作成から応募者管理まで、全てを自社で行う手間がかかります。
有料求人広告
●メリット
費用をかけることで多くの求職者に情報を届けられるため、スピーディーな採用につながりやすいです。また、専門家による原稿作成のアドバイスなど手厚いサポートを受けられるため、採用の確度を高めることが期待できます。
●デメリット
費用をかけても応募が来ない可能性があるという金銭的リスクがあります。また、大手媒体では数十万円以上のプランも珍しくないため、費用対効果を慎重に見極める必要があります。
Web広告を活用した「クリック課金型」という選択肢
求人サイトへの掲載以外にも、Google広告やYahoo!広告といったWeb広告を活用する方法もあります。これらの多くは「クリック課金型(PPC)」で、広告がクリックされて初めて料金が発生する仕組みです。
最低出稿金額がなく、1日数百円といった少額からでも始められるため、低リスクで試しやすいのが特徴です。自社の採用サイトを持っている場合に広告とひもづけることができるため、有効な選択肢となります。
失敗しない!求人会社の選び方を4つのステップで紹介
これまでの情報を踏まえても「結局どう選べばいいかわからない」という方もいるかもしれません。ここでは、北海道の中小企業が求人会社や求人メディアを選ぶ際の具体的な4つのステップを紹介します。この手順に沿って考えれば、判断に迷うことなく求人会社を選ぶことができるでしょう。
ステップ1. 採用したいターゲット(職種・雇用形態)を明確にする
求人広告選びの最初のステップは、「どんな人に来てほしいのか」を具体的に定義することです。
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職種:例)Webデザイナー、ルート営業、事務スタッフ
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雇用形態:例)正社員、パート・アルバイト
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求める経験:例)未経験の若手、即戦力の経験者
ターゲットがあいまいなままだと、広告効果が半減してしまいます。まずは採用目的を明確にすることが第一歩です。
ステップ2. 採用にかけられる予算と手間を整理する
次に、採用活動に投入できるリソース(お金と時間)を整理します。
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お金:求人広告にかけられる明確な予算上限を決めましょう。
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時間(手間):担当者が原稿作成や応募者対応、面接などに割ける時間を現実的に考えます。
自社のリソース状況によって、有料媒体(予算重視)か無料媒体(手間重視)か、選択肢が見えてきます。
ステップ3. 自分たちの地域での採用に強い媒体かを見極める
全国的に有名な大手求人サイトが、必ずしも自社の採用に最適とは限りません。地元に特化した求人媒体のほうが効果的なケースも多々あります。
強い媒体を見極めるには、「(地名) 求人」で検索して上位に表示されるサイトや、地域のフリーペーパー・求人誌をチェックしてみましょう。全国区の媒体を利用する場合でも、原稿に地域性を盛り込むことが成功の鍵となります。
ステップ4. 求人会社に相談する
求人広告の媒体選びで成功率を高める最後のステップは、ステップ3で候補に挙がったような求人会社に相談することです。
最終的にその媒体へ出稿するかどうかに関係なく、地域に根差した求人メディアは地元の人材市場や求職者の動向を最もよく知る存在です。どの層の応募が多いか、競合他社がどのような求人を出しているか、最近の採用の「成功パターン」と「失敗パターン」を把握しています。
まずは情報収集のつもりで、周りの企業の応募状況や現在どのような求人が人気を集めているかを聞いてみましょう。また、ステップ1で明確にしたターゲットに合わせた求人を作成し、効果を出すためにはどんな原稿や打ち出し方が最適かを具体的に相談することをおすすめします。
プロの視点から、貴社の採用課題に対する具体的なアドバイスや、費用対効果の高い提案を得られる可能性が高まります。この一歩が、貴社の求人広告の失敗リスクを大きく減らすことにつながります。
求人広告で応募が集まる!成果を出すための3つのコツ
媒体を選定したら、次は求人原稿の作成です。求職者の心に響き、応募に繋がりやすくなる求人原稿作成のコツを3つ紹介します。
1. ターゲットに響く具体的な仕事内容を記載する
求職者が最も知りたいのは「具体的にどんな仕事をするのか」です。
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悪い例:営業
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良い例:札幌市内の既存の中小企業様を対象に、オフィス機器の定期メンテナンスや新規サービスの提案を行います。
このように、「誰に」「何を」「どのように」というフレームワークで書くと、より具体的な内容が伝わります。さらに、一日の仕事の流れや使用するツール、関わるチームの人数などを加えると、働くイメージが湧き、安心感が高まります。
2. 給与や待遇以外の「自社ならではの魅力」を伝える
特に中小企業の場合、大手企業と給与や待遇面で差別化するのは難しいかもしれません。そこで重要になるのが、待遇以外の「自社ならではの魅力」を伝えることです。
「風通しの良い社風」「地域貢献への取り組み」「スキルアップ支援制度」など、自社だからこそ伝えられる魅力を言語化しましょう。職場のリアルな雰囲気を伝えるため、働くスタッフのインタビューや写真を掲載するのも効果的です。
3. 応募後の対応を迅速かつ丁寧に行う
見落とされがちですが、これも非常に重要なポイントです。応募後の対応が遅れると、候補者が他社の選考に進んでしまい、優秀な人材を逃してしまうリスクがあります。
優秀な人材ほど複数の企業から声がかかっているという事実を常に意識し、応募から24時間以内の初回連絡や、面接日程の複数提示などを心がけましょう。誠実な姿勢は、入社意欲を高めることに繋がります。
まとめ:自社に合った求人広告で採用を成功させましょう
この記事では、求人広告の出し方について、媒体選びから原稿作成のコツまで幅広く解説しました。
重要なポイントは、無料と有料の違いを理解し、4つのステップで自社の状況を整理すること。そして、給与・待遇だけでなく、自社ならではの魅力を伝える工夫をすることです。
最適な媒体は企業の状況によって異なります。この記事を参考に、貴社に合った求人広告を見つけ、採用活動を成功させてくださいね。
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北海道の採用市場を熟知したプロ集団であるHAJは、アルバイト・パート採用に強い「アルキタ」「シゴトガイド」「しゅふきた」、正社員・契約社員採用に強い「ジョブキタ」を通じて、多くの道内企業の採用を支援してきました。媒体選びのノウハウから、求職者に響く原稿作成のコツまで、企業の状況に合わせた最適なプランを提案いたします。

Writer
ヒトキタ編集部 友坂智奈
Profile
法人営業や編集職を経て、広報を担当。現在は、SNSや自社サイトの運用をはじめ、イベントやメルマガを活用した販促・営業支援企画も手掛けている。