
小樽商科大学在学中の2024年に株式会社e-Combuを創業した大砂百恵さん。昆布の新たな価値創出に挑戦する一方で、大切にしているのは「夢を持つ人が集まるチームづくり」です。自ら宇宙を目指し続ける自身の挑戦と同じように、メンバー一人ひとりの夢や目標を尊重したいと話します。学生起業家ならではの組織づくりについて伺いました。
失敗から学んだ、人とのつながりの大切さ
大学2年生で起業した大砂百恵さん。広尾町で浜に打ち上がった未利用昆布を活用し、飼料や化粧品原料として新たな価値を生み出す事業に取り組んでいます。しかし、起業当初から順風満帆だったわけではありません。事業を始めた当初は、地域との関わり方や物事を進める順番が分からず、漁師から厳しい言葉を受けたこともありました。
「若者を応援したいという方たちや企業のサポートがあり、簡単に世界は変えられると思っていました。でも、漁師さんとの相談や交渉より先に事業構想を発信してしまったことで、漁師さんから『我々の昆布を勝手に使うのか』とお叱りを受けたんです。その時、昆布を仕入れるにも、この町で事業を続けるにも、漁師さんや地域の方々との信頼関係が欠かせないことを学びました」
漁師たちに謝罪したその日、広尾町への移住を決意し、大学を休学して地域での生活を始めた大砂さん。以降、漁の手伝いや地域活動に参加しながら、少しずつ信頼を築いてきました。その経験は、現在のチームづくりにも生かされています。
「社会は思っている以上に複雑です。私たち若手起業家の尖りや執念は強みだと思っていますが、自分一人で何とかしようとしないことを大切にしています」
昆布事業を通してともに夢を叶える道へ

現在のチームは5人、平均年齢は20代前半で、大砂さんが最年少です。それぞれ異なる経験や強みを持つ仲間を一つにまとめています。彼女が仲間たちへ日ごろから伝えている言葉が「海藻魂」です。「周囲からの助言は柔軟に受け入れる。でも、自分たちの軸は決して失わない。そんな尖った部分と、しなやかさのバランスを持ち続けたいです」
日頃、メンバーとよくディスカッションするという大砂さん。採用において大切にしていることがあります。「例えば『ボードゲームのカタンができる人がいい』なんて話もします(笑)。もちろんゲームが上手な人が欲しいという意味ではなくて、相手とコミュニケーションが取れる人かどうかを見ているんです」
さらに、大砂さんには「起業を通じて多くの大人たちに支えられてきたからこそ、今度は自分も仲間の挑戦を後押しできる存在でありたい」という思いも芽生えています。「私には前澤友作さんのように、宇宙に行くという夢があります。そして、一緒に働くメンバーにもそれぞれ夢や目標を持っています。この会社が、一人ひとりが自分の夢やストーリーを描ける場所にしたい。その後押しやプロデュースができたらうれしいですね」
昆布の可能性を広げる挑戦とともに、人の可能性も広げていく会社を目指して。大砂さんの未知なる世界への挑戦は続いていきます。
BOSS TALK
本インタビューはUHB(北海道文化放送)のトーク番組「BOSS TALK」とのコラボ企画により収録されました。北海道を愛し、北海道の活性化を目指す“BOSS”が北海道の未来と経営について楽しく、真剣に語り合う“TALK”番組。独立するまでの道のり、経営者としての思い、転機となった出会いや目指す未来などを語ります。UHBにて毎週火曜日深夜0時15分〜放送中!
Writer
ヒトキタ編集部 庵 彩乃
Profile
札幌・函館・北見エリアの求人営業を経験後、現在は採用お役立ち記事の制作や自社メディア・イベントの販促、企業向けマーケティングを担当。