【来場者487名のアンケート調査】2026年中途採用のトレンド|求職者が重視する条件と採用のポイント

 2026転職フェア_来場者アンケート_求職者が重視する条件と採用のポイント

「求人を出しても思うように応募が集まらない」

「せっかく面接を実施しても、内定辞退や入社後のミスマッチが防げない」

北海道内の多くの企業で採用難が深刻化するなか、こうした悩みを抱える人事責任者・採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで、2026年の1月〜7月に札幌市で実施された「ジョブキタ就職・転職フェア」の来場者のうち、アンケートに回答した487名の調査結果を分析し、求職者がどのような基準で企業を選び、何を求めて転職活動を行っているのか、その「本音」に迫ります。

単なる属性データにとどまらず、求職者が置かれている状況、仕事選びで重視する条件のリアル、入社前に働く環境を知りたいという「職場見学・体験」への高いニーズまで、調査データからみえた2026年の採用改善に向けた4つの具体的なアクションをお伝えします。

【調査概要】

  • 調査対象:「ジョブキタ就職・転職フェア」1月〜7月の来場者

  • 有効回答数:487名(1月30日79名、2月27日64名、3月27日80名、4月18日56名、5月29日82名、6月20日46名、7月24日80名)

  • 調査方法:会場でのアンケート回収

※各設問で未回答等があるため、設問によって有効回答数が異なります(例:就業状況 n=486、転職希望時期 n=485 など)。また、複数回答可の設問(重視条件、参加したいコンテンツ等)では、回答数の合計が回答者数を上回ります。なお、本調査は「ジョブキタ就職・転職フェア」来場者を対象としたアンケートであり、北海道の求職者全体を代表するものではありません。
※各項目の割合は端数処理(四捨五入)を行っているため、合計が100%にならない場合があります。

目次

第1章:いま仕事を探している人は、どんな状態?|年代・就業状況・転職希望時期から見る求職者像

採用活動を成功させるための第一歩は、「いま市場にいる求職者がどのような状況で仕事を探しているか」を正確に把握することです。来場者のデータから、リアルな求職者像が見えてきました。

1. 年代構成:20代から50代以上まで幅広い年代が活動

26転職フェア_01_来場者の年代構成

  • 20代:126名(25.9%)

  • 30代:142名(29.2%)

  • 40代:78名(16.0%)

  • 50代以上:140名(28.7%)

来場者の年代構成を見ると、20代・30代の若手層はもちろんのこと、40代・50代以上のミドル・シニア層まで幅広い年齢層が転職・就職活動を行っています。特定の年代だけに偏らず、多様な年代の求職者が市場に存在していることが分かります。

2. 就業状況:無職が約半数、在職中の求職者も一定数存在

26転職フェア_02_現在の就業状況

  • 無職:257名(52.9%)

  • 正社員:105名(21.6%)

  • アルバイト・パート:57名(11.7%)

  • 契約社員・派遣・その他:67名(13.8%)

無職の求職者が過半数(52.9%)を占める一方で、正社員、アルバイト・パート、契約社員、派遣など、現在何らかの就業状態にある回答者も全体の47.1%(229名)と約半数を占めています。

3. 転職希望時期:「すぐにでも」または「1〜3ヶ月以内」を希望する人が61.0%

転職を希望する時期(有効回答数485名)についての結果は、採用活動のスピード感を検討する上で参考となるデータです。

26転職フェア_03_転職希望時期

  • すぐにでも:105名(21.6%)

  • 1〜3ヶ月以内:191名(39.4%)

  • その他(3ヶ月以降〜良いところがあれば):189名(39.0%)

「すぐにでも(21.6%)」と「1〜3ヶ月以内(39.4%)」を合わせた296名(61.0%)、つまり求職者の約6割が比較的短い期間での就業・転職を希望していることが分かりました。

💡転職希望時期を踏まえ、選考スピードを見直す

「すぐにでも」「1〜3ヶ月以内」と回答した求職者が約6割を占めることから、企業側も応募受付後の連絡や面接日程の調整、合否連絡などをスムーズに進めることが重要になります。選考期間が長期化すると、求職者の転職希望時期とのミスマッチが生じる可能性もあるため、募集開始から内定出しまでのフローを今一度見直してみることが推奨されます。

第2章:求職者が仕事選びで重視する条件とは?|「未経験OK」が給与や勤務地を上回って1位に

求職者は何を基準に企業に応募しているのでしょうか。「仕事選びで重視する条件」(複数回答)を集計したところ、興味深い結果が出ました。

1. 重視する条件ランキング:「未経験OK」が最多回答

全体の回答件数(1,284件)から見えた上位ランキングは以下の通りです。

26転職フェア_04_重視する条件ランキング

  1. 未経験OK:176件

  2. 収入・給与・賞与:149件

  3. 勤務地:146件

  4. 職種や業種:116件

  5. 完全週休2日:101件

  6. 年間休日数:99件

  7. やりがい:93件

  8. 社風・雰囲気・人間関係:93件

「給与」や「勤務地」といった主要な条件を上回り、最も多く選択されたのは「未経験OK(176件)」でした。

2. 年代別の重視条件:各年代における特徴と差異

重視する条件の主要項目について、年代別の選択件数および各年代の総回答数(選択数)に対する割合を集計すると、年代ごとの重視傾向の違いが見えてきます。

26転職フェア_05_年代別重視条件選択件数

※%は各年代の総選択数(件数)に対する構成比です。
※各選択項目は以下の通りです。【やりがい、会社の歴史・実績、会社の知名度、会社の規模、勤務地、収入(給与・賞与)、完全週休2日(土日が休み)、年間休日数、未経験OK、業界でのシェア、残業時間(ない・少ない)、研修や教育制度、社風・雰囲気・人間関係、経験を活かせる、職種や業種、評価制度・昇格、資格取得支援、転勤の有無】
※グラフに表示しているのは主要項目の数値のみです。

年代別のデータを分析すると、以下のような意識の差異や特徴がうかがえます。

  • 20代・30代:「収入(給与・賞与)」や「勤務地」が上位に来るのに加え、「完全週休2日」や「未経験OK」の割合が高めです。特に30代では「未経験OK」が16.2%と全年代で最も高い割合を占めており、新しいキャリアや職種へのチャレンジに対する意向の強さがうかがえます。

  • 40代:「未経験OK(14.6%)」が最も高く、次いで「勤務地(10.8%)」「収入(9.9%)」が続きます。これまでのキャリアの延長だけでなく、ミドル層であっても未経験分野への応募を視野に入れている人が多い点が特徴的です。

  • 50代以上:「勤務地(12.5%)」や「未経験OK(12.2%)」が上位を占める一方で、「経験を活かせる(10.2%)」の割合が他の年代より高くなっています。これまでのスキルや経験を活かしたいシニア層のニーズと、経験のない分野に挑戦したいニーズの両面が存在していることが分かります。

このように「未経験OK」は若手層に限らず、30代・40代・50代以上でも常に上位に位置する重要条件となっています。

3. 希望する年収水準と条件のバランス|年代別の希望年収

年収条件(「収入・給与・賞与」149件)は、「未経験OK」に次ぐ主要な重視条件として選択されています。求職者の希望年収帯を年代別に集計した結果(有効回答数476名)は以下の通りです。

26転職フェア_06_希望年収別年代比較

全体では、「300万円以上」を選択した人が183名(38.4%)と最も多く、次いで「400万円以上」が106名(22.3%)、「250万円以上」が102名(21.4%)となっています。

  • 20代・30代:「300万円以上」を希望する層が最も多く(20代: 63名、30代: 58名)、安定した収入基盤を求めている傾向が見られます。

  • 40代・50代以上:40代では「300万円以上(28名)」と「400万円以上(24名)」が多くを占めます。50代以上では「250万円以上(44名)」の割合が高まるほか、「やりたい仕事であれば、年収は問わない(25名)」を選択する層(18.8%)も全年代で最も多く存在します。

  • 400万円以上:「400万円以上」を選択した人は106名(22.3%)、「500万円以上」を選択した人は26名(5.5%)でした。

今回の結果からは、給与だけでなく「未経験OK」「勤務地」「休日」など複数の条件が仕事選びで重視されていることが分かります。給与条件を提示する際も、勤務地や休日、仕事内容、未経験者へのサポート体制などと合わせて、自社で働くメリットを総合的に伝えることが重要です。

💡未経験者が応募しやすい理由を提示する

求職者のニーズとしては「未経験でも応募できる仕事」に対する関心が強く存在します。 即戦力採用にこだわりすぎて母集団形成に苦戦している場合は、未経験者も受け入れる体制を整えるなど応募の間口を広げ、求人票には「なぜ未経験でも大丈夫なのか(マニュアル作成や研修体制など)」を明確にすることが有効なアプローチとなります。

第3章:求職者は「働くリアル」を知りたがっている|職場見学・実務体験・座談会へのニーズ

今回のアンケート調査において注目すべきデータの一つが、選考や応募にあたって「実際の働く環境や人を知りたい」という体験・確認への高いニーズです。

1. 「やってみたい・参加したい」コンテンツの集計結果

合同企業説明会に参加し、興味をもった企業に対して「参加したい職場体験・見学内容」(複数回答、総選択数549件)を尋ねたところ、以下の結果となりました。

26転職フェア_07_職場体験コンテンツニーズ

  • 職場見学:254件(46.3%)

  • 実務作業体験:143件(26.0%)

  • 先輩スタッフとの座談会:126件(23.0%)

  • その他(参加したいと思わない等):26件(4.7%)

選択肢の中で最も回答数が多かったのは「職場見学(254件、回答全体の46.3%)」であり、求人原稿の文字情報だけでは見えにくい「実際の現場環境」を直接確かめたいという意向が、最も多く見られました。

また、年代別集計の結果は以下のとおりです。

26転職フェア_08_年代別職場体験ニーズ

※%は各年代の総選択数(件数)に対する構成比です。

すべての年代において「職場見学」が最も高い支持(20代で約40%、30代〜50代以上で47%〜50%超)を集めており、次いで「実務作業体験(約24〜28%)」「先輩スタッフとの座談会(20〜40代で約22〜29%、50代以上で約16%)」と続いています。

若手層だけでなく、40代・50代以上のミドル・シニア層においても、「どんな雰囲気の人が働いているのか」「どのような設備や職場環境なのか」「自分が実際に働く姿をイメージできるか」といった情報を、事前に入念に確認したいという意向がうかがえます。

💡「条件提示」に「働くリアルの開示」をプラスする

条件を明確に示すことは大前提ですが、そこに「働く環境のリアルな情報」を補足することが重要です。 選考フローの中に「職場見学」や「先輩社員とのカジュアルな質問機会」を組み込むこと、あるいは自社Webサイトなどで具体的な職場の動画・写真を公開することは、応募・入社前の不安を解消し、相互のミスマッチを防ぐために有効であると考えられます。

第4章:データから見えた「キャリア移行」のリアル|経験を活かす職種と異職種への転換

求職者の「経験職種」と「希望職種」のクロス集計データからは、求職者が転職においてどのようなキャリア形成を考えているか、その明確な移行パターンが見えてきました。

1. 「オフィスワーク」「営業」は同職種志向が強い

これまでの経験をダイレクトに活かす「同職種への移行」において、特に高い数値を示したのがオフィスワークと営業職です。

  • フィスワーク経験者: 111名中 80名(72.1%) が次もオフィスワークを希望

  • 営業職経験者: 71名中 43名(60.6%) が次も営業職を希望

これらの職種では、「積み重ねたスキルを次も活かしたい」と考える求職者が多いことがうかがえます。経験者採用を検討する際には、こうした「経験を活かしたい」という志向を踏まえた訴求が有効と考えられます。

2. 「管理職」や「サービス業」経験者に起きている異職種シフトの波

一方で、これまでの職種から離れ、別の領域へチャレンジしようとする動きも顕著に見られます。

  • 管理職経験者の現場回帰: 「管理職・マネージャー」経験者(8名)のうち、次も管理職を希望しているのはわずか1名(12.5%)。7名(87.5%)は、営業や現場サービス職など、管理職以外の職種を希望しています。

  • サービス業からのキャリアチェンジ: 飲食、接客、教育などの経験者は「次も同じ職種」を希望する割合が低く、オフィスワークや営業職などへ広くキャリアチェンジを図ろうとする傾向が見られます。

3. ドライバー職などは「未経験流入」の大きな受け皿に

異業種からのチャレンジ意向(未経験流入)が特に高かったのが、物流や現場系の職種です。

  • ドライバー職への挑戦: 「倉庫・物流・ドライバー」を希望する30名のうち、約67%にあたる20名は異業種からの希望者(営業、製造、建築、接客など)です。

未経験からでも挑戦しやすい職種として捉えられている可能性があり、他業種で培ったコミュニケーション能力や体力などを活かして、新しいキャリアをスタートさせたい求職者の受け皿となっていることがうかがえます。

💡求職者の「キャリア移行パターン」を踏まえて採用手法を使い分ける

単に「経験者=同じ職種を希望する」「未経験者=合同企業説明会で探す」と一括りにするのではなく、自社の業界・職種では、どのようなキャリア移行が起きているのかを把握することが重要です。

たとえば、経験者が同職種へ移る傾向が強い職種でキャリア採用を行うのであれば、人材紹介やハイクラス向けの採用サイトなど、経験・スキルを持つ人材に直接アプローチできる手法もあります。一方、異業種からの転職や未経験者の流入が多い職種であれば、合同企業説明会など、仕事内容や職場の雰囲気を直接伝えられる場を活用することで、新たな人材との接点をつくりやすくなります。

「誰を採用したいか」だけでなく、「その人材がどこから転職してくるのか」まで考えることで、採用ターゲットに合わせた手法の選択が可能になります。

第5章:アンケート結果から考える、2026年の採用で見直したい4つのポイント

ここまでのアンケート調査結果を踏まえ、求職者の行動プロセス(求人を見る ➔ 興味を持つ ➔ 企業を知る ➔ 応募・選考に進む)に沿って、人事担当者が検討すべき4つの改善アクションを整理します。

効果的な採用活動への4つのアクション

アクション1:【求人票の最適化】「未経験でも応募OKの理由」を明確に伝える

重視する条件で「未経験OK(176件)」が多く選択されたことを踏まえ、単に表記するだけでなく「なぜ未経験でも応募できるのか」という根拠を求人内に具体化しましょう。

  • 業務マニュアルの準備状況や、入社後の研修プログラム

  • 未経験で入社した先輩社員の事例や前職の傾向

  • 給与、勤務地、休日数などの基本条件についても誤解のないよう明記する

アクション2:【ターゲット別訴求】経験の有無に応じたメッセージの打ち分け

これまでのスキルを活かしたい求職者と、未経験分野へ挑戦したい求職者の双方が存在します。自社が求める人材像に応じてメッセージを整理します。

  • 経験者向け:これまでの経験・スキルをどのように活かせるのか、役割や評価基準を具体的に提示

  • 未経験・キャリアチェンジ向け:未経験から仕事を覚えていける理由、サポート体制や育成環境を具体的に提示

アクション3:【働くリアルの開示】「働く姿」が想像できる機会・コンテンツの提供

今回の調査で意向が高かった「職場見学(254件)」「実務作業体験(143件)」「先輩座談会(126件)」を参考に、情報開示の場を設けます。

  • 選考の途中に、短時間の「職場見学+先輩社員との質疑応答」を試験的に取り入れる

  • 現場訪問の実施が困難な場合は、自社採用サイトや求人媒体に「具体的な一日の流れ」「実際の職場の写真・動画」を掲載する

アクション4:【選考体制の強化】スピード感のある選考・連絡対応の構築

求職者の約6割(61.0%)が「すぐにでも」「1〜3ヶ月以内」の転職を希望していることを意識し、求職者を待たせない工夫を取り入れます。

  • 施策例:応募受付後、原則24時間以内の初回連絡を目標にする

  • 施策例:面接日程の調整をWebでスムーズに行える仕組みを導入する

  • 施策例:面接フローを見直し、不要なステップを削減してスムーズに判断する

まとめ:2026年の中途採用は「条件」だけでなく「働くリアル」を伝えることが重要

今回のジョブキタ就職・転職フェア来場者487名のアンケート調査結果を振り返ると、以下のポイントが浮き彫りになりました。

  • 「すぐにでも」「1〜3ヶ月以内」の転職希望者が約6割(61.0%)を占め、選考プロセスのタイムリーさが重要であること

  • 重視する条件の1位は「未経験OK(176件)」であり、30代をはじめ幅広い年代で未経験応募への関心が存在すること

  • 「職場見学(254件)」や「実務体験(143件)」「座談会(126件)」など、入社前に「現場のリアル」を自ら確かめたいニーズが強いこと

給与や休日などの労働条件を整え正確に発信することは前提ですが、それだけでは他社との条件比較のみで判断されてしまう可能性があります。

これからの2026年中途採用で成果を上げるためには、条件を明示することに加え、「自社で自分が実際に働くイメージ」をいかにリアルに持ってもらえるかが鍵となります。

求人票における「未経験歓迎の理由」の開示や、選考における「短時間の職場見学」の実施など、自社の採用活動でできる部分から見直してみてはいかがでしょうか。

合同企業説明会への出展を悩んでいる方はお気軽にご相談を

Writer

ヒトキタ編集部 コバヤシ


Profile

求人営業部での法人営業を経験した後、WEB記事のライティングや自治体への移住施策企画のディレクション等に従事。現在は広報業務・営業支援を行う。

※記事内の画像は、一部生成AIを利用して制作しています。