採用計画とは?立案の手順と計画書に盛り込むべき項目を解説

採用計画とは

「来年度の採用計画をまとめてほしい」——経営層や上長から突然このように指示され、何から手をつけるべきか途方に暮れていませんか?
「とりあえず例年通り、新卒○名・中途○名で求人を出しておけばいいだろう」と安易に考えてしまうと、採用活動は高確率で失敗に終わります。

採用計画とは、単なる人数決めではありません。自社の事業目標達成のための「戦略的指針」です。
明確な計画がないまま場当たり的な採用を続けてしまうと、自社に合わない人材の採用による「早期離職」や、募集長期化に伴う「コスト高騰」、さらには「現場の疲弊」といった深刻なリスクを招いてしまいます。

本記事では、具体的な7ステップの手順をはじめ、新卒・中途別のテンプレート例、さらに北海道特有の採用環境に対応するポイントまでご紹介します。

【結論】
採用計画は、経営目標を達成するための「人材戦略」です。作って満足するのではなく、実行しながらPDCAを回し続けることこそが、採用成功への唯一の道筋となります。

採用計画とは?定義と経営計画における位置づけ

採用計画とは、「一定期間内に必要な人材を確保するための具体的な活動指針」として定義されます。

具体的には、以下の要素を網羅した年度単位の総合的な土台(アクションプラン)です。

  • 採用人数(いつまでに何人採用するか)
  • 人物像(ペルソナ)(どんな能力・人柄の人物か)
  • 採用手法(求人メディア、人材紹介、リファラルなど)
  • 予算(直接コスト・間接コストの配分)
  • スケジュールと体制(選考フロー、面接官の割り当てなど)

大切なのは、採用計画は「経営計画や事業計画と密接に連動し、事業目標から逆算して策定される人材戦略である」という点です。「経営陣が掲げる事業目標を達成するためには、どの部署に・どのようなスキルを持った人物が・いつまでに何名必要なのか」という視点が欠かせません。

採用計画が必要な理由と立てないリスク

なぜ、わざわざ時間と労力をかけて綿密な採用計画を立てる必要があるのでしょうか。その理由とリスクを整理します。

採用計画を立てるメリット

目的の明確化:「なぜ今、この採用を行うのか」という根拠が明確になる。
関係者の意識統一:経営層・人事・現場部署の間で、求める人物像やスケジュールのズレがなくなる。
経営層への説明責任の獲得:採用予算の妥当性を論理的に説明しやすくなる。

計画なき採用が招くリスク

明確な計画なしで採用を進めると、以下のような悪循環に陥ります。

ミスマッチと早期離職の増加
求職者との相互理解が深まらないまま採用すると、「思っていた仕事と違う」「社風に合わない」といった理由で早期離職につながります。現在、大卒の約3割が3年以内に離職していると言われており、ミスマッチ防止の観点からも計画の策定は必須です。

採用遅延による機会損失とコスト高騰
目標設定があやふやだと選考がダラダラと長引き、事業に必要な時期に人員が揃いません。募集長期化による求人広告費の高騰や、新規事業立ち上げの遅れといった機会損失が発生します。

現場の疲弊とさらなる離職
人員不足が放置されたり、ミスマッチな人材のフォローに追われたりすることで既存社員が疲弊し、さらなる離職を招く悪循環につながります。

採用計画を立てる前の事前準備

精度の高い採用計画を作成するためには、事前に「経営層」「現場」「外部市場」の3方向から情報収集を行う必要があります。人事だけで完結させず、全社的な視点を持つことが成功の鍵となります。

1. 経営戦略・事業計画の把握

中期経営計画等を確認し、どの事業をいつまでに拡大するか把握します。事業計画に紐づけて「なぜこの人数・スキルが必要か」を論理的に説明できるように準備しておくことで、経営層からの予算承認を得やすくなります。

2. 現場部署へのヒアリング

配属先で実際に求めるスキルや経験を具体的に聞き出します。その際、現場からの要望をすべて条件にするのではなく、「必須(MUST)」と「歓迎(WANT)」の条件を明確に切り分け、ペルソナに反映させます。

3. 採用市場の動向調査

有効求人倍率や競合の条件を調査し、自社の採用条件が市場で妥当か判断します。

特に北海道など地域特有の採用環境においては、エリア特有のトレンド(求人倍率の高さや求職者の移動範囲など)を正確に把握することが重要です。地域に強い求人会社のデータを活用することで、市場の実態に即した計画が立てられます。

採用計画の立て方7つのステップ

事前準備が整ったら、ゴールから逆算して「人数・要件・手法・期間・予算・体制」を順次決定していきます。

採用計画の立て方7つのステップ

ステップ1:採用目的・ゴールの明確化

欠員補充、増員、新規事業対応など背景に応じたゴール設定を行います。「いつまでに・何人・どのポジションに」を具体化し、関係者で共有します。

ステップ2:採用人数の算出

現場の要望だけでなく、財務的観点(目標利益や人件費)から妥当性を検証します。また、歩留まり率(選考通過率)から逆算し、最終的な採用数に対して必要な「母集団形成目標」を設定します。

ステップ3:求める人物像(ペルソナ)の設計

スキル、経験、価値観など多角的に設計し、MUSTとWANTの優先順位をつけます。この基準を現場と共有することで、面接時の評価のブレを防ぎます。

ステップ4:採用手法・チャネルの選定

ターゲットへの到達精度を考慮し、求人広告、人材紹介、リファラル等を使い分けます。北海道エリア等の地域限定ターゲットには、コストパフォーマンスに優れた地域密着型メディアの活用が効果的です。

ステップ5:採用スケジュールの策定

入社日から逆算し、募集開始から内定までのリードタイムを見積もります。転職市場が活発化する時期(年度末や賞与後など)を加味して計画を立てます。

ステップ6:採用予算の策定

直接コスト(媒体費・紹介料)だけでなく、内部コスト(面接官の人件費等)も含めて算出します。1人あたり採用単価(CPA)を可視化し、投資対効果に基づいた予算配分を検討します。

1人当たりの採用単価の平均相場はどのくらい?計算方法から削減施策まで徹底解説

ステップ7:選考フロー・評価基準の設計

面接の回数、担当者、評価基準を事前に設計し、スピードと質を両立させます。評価シートを作成し、面接官が客観的な基準で判断できる体制を整えます。

【テンプレート付き】採用計画書のフォーマット例

経営層が意思決定しやすい構成要素(目的、人数、ペルソナ、手法、予算、KPIなど)を組み込んだフォーマット例を紹介します。

新卒採用計画書のテンプレート例

政府要請のスケジュール(広報解禁・選考開始時期等)を考慮した計画項目を設定することが重要です。

項目

記載例

採用目的

次世代リーダー候補の確保、組織の若返り

採用人数

総合職10名、技術職5名

ターゲット

理系大学院生(機械・電気系)、文系学部生(経済・商学系)

採用手法

就職ナビサイト、合同説明会、インターンシップ

スケジュール

6月:インターン募集開始、3月:広報解禁、6月:選考開始、10月:内定式

内定者フォロー

内定者懇親会(月1回)、配属先見学、メンター制度

予算

ナビサイト掲載費○○万円、説明会運営費○○万円

中途採用計画書のテンプレート例

即戦力採用のために、職種別のスキル要件や市場給与相場に基づく想定年収を明記します。

項目

記載例

採用目的

営業部門の体制強化、DX推進人材の確保

採用人数

営業職3名、エンジニア2名、経理1名

必須要件

営業職:法人営業経験3年以上、エンジニア:Java開発経験5年以上

歓迎要件

マネジメント経験、業界経験

想定年収

営業職:500〜700万円、エンジニア:600〜900万円

採用手法

人材紹介、ダイレクトリクルーティング、リファラル

選考フロー

書類選考 → 一次面接(現場) → 二次面接(役員) → 内定

目標期間

募集開始から3ヶ月以内に充足

新卒採用と中途採用の計画における違い

新卒(一括採用・ポテンシャル重視)と中途(通年採用・即戦力重視)の特性の違いは、以下の比較表の通りです。

観点

新卒採用

中途採用

採用時期

年1回の一括採用(4月入社が基本)

通年採用(必要に応じて随時)

評価軸

ポテンシャル重視(成長可能性、人柄)

即戦力重視(スキル、経験、実績)

選考期間

長期(数ヶ月〜半年)

短期(数週間〜1ヶ月)

主な採用手法

就職ナビ、合同説明会、インターンシップ

人材紹介、求人広告、ダイレクトリクルーティング

入社後の育成

新入社員研修を経て配属

即配属(OJT中心)

計画の柔軟性

年度単位で固定的

事業状況に応じて柔軟に変更

採用スケジュールの立て方【年間工程表の例】

入社予定日から逆算した年間工程表を作成することで、各タスクのモレを防ぐことができます。

年間工程表の例

時期

主なタスク

4月〜5月

採用計画の策定、予算確保、採用チーム編成

6月〜8月

インターンシップの企画・実施、母集団形成

9月〜2月

早期選考(インターン経由)、内定出し

3月

広報解禁、会社説明会開始、エントリー受付

4月〜5月

書類選考、適性検査

6月〜7月

選考開始、面接実施、内定出し

8月〜9月

内定者フォロー開始、追加選考

10月

内定式

11月〜3月

内定者研修、入社準備

※中途採用の場合はポジションごとに週単位・月単位でマイルストーンを置き、管理を行います。

採用計画の見直し・改善サイクル(PDCAの回し方)

採用計画は立てて終わりではありません。計画段階から関係者を巻き込み、全社協力体制を構築することが重要です。

経営層向け:「事業計画との連動」「ROI(投資対効果)」を示して進捗を報告する。
現場向け:「具体的行動レベルの人物像」ですり合わせを行い、選考への協力を仰ぐ。

応募数や通過率などの歩留まりを定量的に追いかけ、計画と乖離がある場合はタイムリーに改善を施すPDCAサイクルを回しましょう。

まとめ

採用計画は、事業目標を達成するために必要な人材を、適切なタイミングで、適正なコストで確保するための戦略的な指針です。場当たり的な採用ではなく、計画に基づいた採用活動を行うことで、ミスマッチによる早期離職やコスト高騰といったリスクを回避できます。

本記事で解説した7つのステップ(目的の明確化、人数算出、ペルソナ設計、手法選定、スケジュール策定、予算策定、選考フロー設計)を順に進めることで、実効性のある採用計画を立案できます。新卒・中途それぞれの特性を理解し、適切なフォーマットで計画書を作成しましょう。

計画は立てて終わりではありません。PDCAサイクルを回し、継続的に改善していくことで、組織の採用力は着実に向上します。成功事例の多くは、自社のターゲットが最も集まるプラットフォームを正しく選定しています。

もし北海道での採用計画にお悩みなら、地域密着の支援実績が豊富な株式会社北海道アルバイト情報社へ相談することも、解決への近道です。まずは本記事のテンプレートを参考に、自社の採用計画書を作成してみてください。

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Writer

ヒトキタ編集部 ヤマモト


Profile

コンテンツメディア部にてユーザー向け施策の企画・サイト運営に従事。フリーペーパー編集などを手掛け、現在は広報・販促・営業支援・デザインを行う。

※記事内の画像は、一部生成AIを利用して制作しています。