30年ぶりの求人!二条市場の老舗が、笑顔の写真で正社員2名の採用に成功

宮田商店の社長と従業員さん
採用担当の佐々木さん(左)と新入社員の大沢さん(右)

「長年働いてくれたスタッフが定年退職することになったけれど、どうやって次の人を採用すればよいかわからない」「求人票を出したことがなく、最近の採用ノウハウもない」とお悩みではありませんか?

本記事では、北海道アルバイト情報社が運営する求人メディア「ジョブキタ」と「Indeed」を活用し、30年ぶりの求人募集で正社員2名の採用に成功した札幌・二条市場の「株式会社宮田商店」様の採用事例をご紹介します。

30年ぶりの求人で53名が応募!二条市場の老舗「宮田商店」が採用に成功した理由

従業員6名という少人数で、アットホームな商売を続けてきた同社ですが、長年お店を支えてくれたスタッフの定年退職に伴い、約30年ぶりの求人募集を行うことになりました。

「30年ぶりの募集で、今の労働市場に合う人が集まるだろうか」という大きな不安を抱えながらスタートした採用活動でしたが、結果は4週間で53名もの応募が殺到。当初予定の1名に加え、急遽もう1名を追加し、2名の正社員採用という大きな成果を収められました。

なぜ、30年ぶりの募集でこれほど多くの求職者を惹きつけることができたのでしょうか。そこには、自社では気づきにくい「眠れる魅力」を客観的に掘り起こし、求職者の不安を解消する求人設計と、二人三脚の採用サポートがありました。

創業120年以上の老舗が直面した「30年ぶりの採用活動」という高い壁

札幌の歴史とともに歩んできた二条市場。その中でも一角を占める「宮田商店」様は、海産物や観光土産の販売を手がける、歴史ある老舗です。従業員6名というアットホームな規模感ながら、社長は市場の組合長も務めるなど、まさに地域の「顔」といえる存在です。

これまで長年にわたってスタッフが定着していたため、同社が求人媒体に募集を出すのは、なんと1997年以来、約30年ぶりのことでした。
長年人が定着していたのは素晴らしい実績である一方、社内に採用のノウハウがまったく残っていないという課題がありました。

当時抱えていた3つの課題

  • 採用ノウハウのブランク:履歴書の取り扱い方や応募者への連絡、面接対応のルールが社内にない。
  • 募集条件の未整備:現代の労働市場の給与相場や、求職者が求める勤務条件の基準がわからない。
  • 自社の魅力の言語化不足:「家族のような温かさ」や働きやすさが、社内では当たり前すぎて、求職者に伝える言葉になっていない。

120年続くお店の歴史を守りながら、現代の求職者へ「ここで働きたい」と思ってもらえる募集条件をいかに整え、眠っている魅力をどう発掘して届けるか。これが、今回の採用活動における最大の課題となりました。

ターゲットの不安を先回りして解消する「役割の明確化」と「条件設計」

今回の採用活動では、ただ求人広告を載せるだけでなく、求職者が安心して応募できる「環境づくり」や条件整理から協働して進めるアプローチが取られました。
30年ぶりの採用を成功に導くために、具体的には以下のような見直しを行いました。

1.「信頼スタイル」の可視化による役割の明確化

老舗の海産物店と聞くと、求職者は「仕入れや売上管理など、難しい業務も任されるのではないか」と不安を抱きがちです。しかし、店主やスタッフの方々へのインタビューを行うと、複雑な管理業務はすべて社長親子が引き受けており、スタッフは「接客と品出し」に専念できる環境であることがわかりました。

そこで、求人広告内では「仕入れや管理業務は一切なし」「自分のペースでシンプルに接客を楽しめる」と役割を明確に打ち出すことで、未経験の方でも安心して応募できる安心感を訴求しました。

2.「旅行休暇」をフックにした社風のアピール

宮田商店には、「頑張った人をしっかり応援したい」という店主の想いから、年1回の社員旅行のために「お店自体を丸ごと休みにしてしまう」という独自の旅行休暇制度がありました。この極めて珍しい、そして従業員を一番に想う社風を、広告の大きなフック(目玉)として強調。アットホームで温かい「家族のような社風」を、具体的な制度として可視化しました。

3.朝活ターゲットを狙った「パート枠の併記」

当初は正社員のみの募集を検討していましたが、「市場の朝は早い(7:30勤務開始)ため、正社員だけでは母集団形成が難しいのではないか」という懸念がありました。

そこで、近隣エリアにおける「朝の時間を有効活用したい主婦・主夫層」のニーズに着目。正社員と同時に「アルバイト・パート枠」も併記して同時募集するプランが設計されました。これにより、幅広いライフスタイルを持つ求職者へアプローチする間口を広げました。

4.30年ぶりの「採用体制」の構築サポート

長年の採用ブランクを埋めるため、最近の給与相場や労働条件のアドバイスのほか、全国求人情報協会が企画編集する小冊子「募集・採用の基礎知識」を用いて、実際の応募受付や面接対応のポイントを確認。「履歴書はどのように取り扱うべきか」「応募が来たら、なぜ迅速なレスポンスが重要なのか」といった一連の流れを事前に共有し、スムーズに選考を進められる体制を整えました。

 
  

厚生労働省委託事業により制作された【募集・採用の基礎知識】ハンドブックを無償でお渡ししています。北海道内の企業・事業主様で、ご希望の方はお問い合わせいただき、ぜひご活用ください。

4週間で53名が応募!笑顔の写真が引き寄せた「2名の正社員採用」という大成功

2026年2月から3月にかけての4週間、求人メディア「ジョブキタ」と、「Indeed」を組み合わせて掲載を行ったところ、同社の不安を一掃する驚くべき反響がありました。

募集人数 1名(正社員)
募集方法 ジョブキタ、Indeed
応募総数 53名(正社員39名、アルバイト・パート14名)
募集期間 2026年2月下旬〜4週間
応募者の層 20代の若手から60代のシニア層まで幅広い層
採用結果 正社員として2名を採用(当初予定の1名から追加採用)

4週間という短期間で53名もの応募を獲得できたことは、30年ぶりの募集という不安を抱えていた宮田商店様にとって、非常に喜ばしい結果となりました。
最終的に当初の予定枠を上回り、2名の正社員が採用されました。

今回採用されたうち、22歳の未経験の男性は、面接での非常に良い印象や意欲の高さから採用が決定。この男性に「求人広告のどこが決め手でしたか?」と改めてお伺いしたところ、返ってきたのは 「写真の笑顔です(笑)」 という、とても微笑ましいお答えでした。

求人広告に掲載されていた、社長をはじめとするスタッフの自然な笑顔の写真が、言葉以上に職場の温かい人柄や従業員を大切にする風土を、求職者へまっすぐに届けていたのです。

宮田商店の商品を手に持って笑顔の従業員さん
2026年に入社した大沢さん

方程式では測れない「等身大の魅力」を求人広告で表現することの重要性

採用活動における一つの考え方に、「採用の成功方程式=条件×手法×魅力」というものがあります。給与や待遇などの「条件」、どの媒体を使うかという「手法」も重要ですが、最も大切で、かつ自社では気づきにくいのが自社の「魅力」です。

宮田商店が30年間誰も辞めずに、長年素晴らしい商売を続けられていた定着率は、裏を返せば「わざわざ言葉にする必要がなかったほど、素晴らしい社風がもともと眠っていた」という事実の証明でした。

「単に給与を上げる」「求人の露出を増やす」といった条件面や露出量だけに頼るのではなく、店主やご家族へのインタビューから、30年間誰も辞めなかった最大の理由である「お互いを思いやる、家族のような信頼の絆」を丁寧に抽出し、言葉と写真で表現したこと。自社にとっては当たり前になっている日常の魅力を整理し、求職者へまっすぐ届けたことが、今回の採用成功につながりました。

内定決定時、宮田商店様からも「短期間で希望に合う人と出会えて安心した」との声があがっていました。

株式会社宮田商店
北海道札幌市の中心部、歴史ある「二条市場」の開設当初から店を構える老舗。カニやウニといった北海道ならではの新鮮な海の幸はもちろん、味わい深い干物や定番のお菓子類まで、バラエティ豊かな北海道土産を豊富に取り揃えている。

まとめ:自社にとっての「当たり前」にこそ、求職者が求める答えがある

多くの企業において、「自社にはアピールできるような特別な福利厚生や、高い給与条件はない」と考えがちです。しかし、今回の宮田商店様の事例が示すように、自社では当たり前すぎてわざわざ語ってこなかった「人間関係の温かさ」や「役割のシンプルさ」「お互いを信頼して任せる姿勢」こそが、多くの求職者が今、最も求めている安心感である場合があります。
「自社の魅力をどうアピールすればよいかわからない」「長年採用をしておらず、今のやり方に不安がある」という採用担当の方は、ぜひ一度、自社の中にある「当たり前の良さ」に目を向け、それを求人設計に活かしてみてはいかがでしょうか。

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Writer

ヒトキタ編集部 トモサカ


Profile

法人営業や編集職を経て、広報を担当。現在は、SNSや自社サイトの運用をはじめ、イベントやメルマガを活用した販促・営業支援企画も手掛けている。